私たちが「品詞」と名付けているものは、元は英語で part of speech です。speechとは、言葉の表現。part は、分けられた部分のこと。part of speechは、「表現された言葉が分けられた部分」です。これは、人によって発話の為に生成された言葉が、役割に応じて区分けされた語句であると言えます。
さて、どのように区分けされるのか。生成された言葉である文や句の中には、いくつかの語が並んでいます。この並んでいる語は、それぞれの位置で何らかの役割を果たしています。
まず、文や句の中に配置されている語をその位置に応じて分けます。そして、語がその位置でどのような役割を果たしているのかを探ります。大抵、同じ位置にある語は同じ役割をしています。
役割を探った上で、役割に応じてそれぞれのグループに名前を与えます。それぞれのグループ内の語の「品」(備わっているもの)を表す「詞」(ことば)として、これらのグループに与えられる名前を「品詞」と呼びます。「品」とは「そのものに備わっているもの」という意味です。そして、それらそれぞれのグループの名前を品詞名と言います。
語の役割に応じてグループ化され、それぞれのグループに与えられる品詞名には以下のものがあります。
名詞、動詞、形容詞、副詞、前置詞、冠詞、助動詞など
長く英語を話し、また、書き続けていると、品詞として括られている語がどのように使われるのかが、分かって来ます。第8章から、品詞ごとに、その様な感覚とはどのようなものかを説明していきます。
まずは、名詞とは何かについて取り上げます。「第8章:「名詞」とは、」へどうぞ!