第17章 英語の文の種類 平叙文

英語の文の種類ー平叙文

ここでは、文の種類の一つである平叙文について見ていきたと思います。

英語の文は、下記の4つの種類に分けられるとされています。

  • 平叙文 (Declarative Sentence)
  • 疑問文 (Interrogative Sentence)
  • 命令文 (Imperative Sentence)
  • 感嘆文 (Exclamatory Sentence)
  1. 平叙文とは?

 平叙とは、「事柄をありのままに述べること」です。「平」とは「普通であること」、「叙」とは「述べる」ことを意味します。つまり、「普通に述べること」が平叙。「普通に述べた文」平叙文です。

 何かを尋ねる、何かを指示する、また感動の気持ちを表すのに、英語文型の要素(第15章を参照)の順序を入れ替えたり、部分的な欠如を生じたりさせず、自分の目の前で起こっている/起こったこと、更に、頭の中で思っている/思ったこと、感じている/感じたこと、また人から聞いたことや想像していることを、述べたり、書いたりした文を、「平叙文」と言います。

 ところで、日本語で「平叙文」と訳されている文の種類名は、翻訳元の英語では Declarative Sentence です。declarative という形容詞( adjective (第10章を参照))は、declare という動詞から派生して出来上がった形容詞です。

 declare は、declarareというラテン語から来た言葉で、de は 英語の thoroughly(完全に、しっかりと)という意味であり、clarare の元は clarus で、英語の clear に当たります。clarare で、make clear = 「明確にする」の意味となります。つまり、declare とは、「しっかり明確にする」 → 「しっかりと明確に述べる」の意味になります。

 よって、日本語で「平叙文」と訳されている元の英語名 Declarative Sentence は、「普通に述べた文」と言うよりも、「しっかりと明確に述べた文」と言うことになります。

 英語で「しっかりと明確に述べた文」とされている文の種類名に対して、「普通に述べた文」という訳語を当てた日本人。ここにも、狩猟民族として個人の自我が確立してしっかりと主張する英語の民と、農耕民族として個人を前面に押し出さず集団への配慮を重んじる日本語の民との違いを垣間見ることが出来ます。

平叙文(Declarative Sentence)の例文:

1. 単文(Simple Sentence)の場合

 1a.  肯定文(Affirmative Sentence)

   My son is sick. 

  (私の息子は病気である。)

 1b.  否定文(Negative Sentence)

   My son is not sick. 

  (私の息子は病気ではない。)

2.重文(Compound Sentence)の場合

  2a.  肯定文(Affirmative Sentence)

   I have to take my son to a hospital, because he is sick.

  (私の息子は病気なので、病院へ連れて行かなければならない。)

  2.b.  否定文(Negative Sentence)

   I don’t have to take my son to a hospital, because he is not sick.

  (私の息子は病気ではないので、病院へ連れて行く必要はない。)

 上記の様に、平叙文には、単文(Simple Sentence)の平叙文と、接続詞(または、その他の構文)で2つの文が繋がった重文(Compound Sentence)があります。(二文以上が繋がった文を重複文(Compound-Complex Sentence)とするという考えもありますが、ここでは説明が複雑になるので省略します。)

最後に平叙文について纏めると、以下の様になります。

1)平叙文(Declarative Sentence)とは、しっかりと明確に述べた文(≒普通に事柄を述べた文)

2)平叙文には単文(Simple Sentence)と重文(Compound Sentence)がある

3)平叙文の表現内容が肯定的であるものを、平叙文の肯定文(Affirmative Sentence)と呼ぶ。

4)平叙文の表現内容が否定的であるものを、平叙文の否定文(Negative Sentence)と呼ぶ。

次の 第18章 疑問文 (Interrogative Sentence) は、只今 作成中です。しばらくお待ちください。

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